お子さん4人が全員、東大理Ⅲに合格されているという、ものスんゴイご家庭のお母さん、佐藤亮子さんをご存知でしょうか。テレビでも時々お見かけしますよね。
我が道を行く、突っ切りまくった姿勢に賛否両論ありますが、そのブレない考え方はどこから来るのか、以前からとっても興味がありました。(著書は拝読したことないですが)
先日、浜学園主催の佐藤亮子さん講演会に参加できる機会があり、お話を聞いてきました。
テーマ:合格するための親のマネジメント
今回のテーマはこれでした。
3年先の中学受験を、うっすらと考え出した我が家ですが、子供のサポートはなかなか難しいものですよね。
朝勉だけは小さな頃から習慣付けましたが、それだけでいいのか、習い事もいろいろある、もちろん学校、友達、遊びも思いっきり楽しんでほしい。
元気でいてくれさえすればいいと願っていたのに、子を思うあまり、親はどんどん欲張りになるものです。
現在は、息子、娘とも通信教育と市販の問題集をやっている程度(15分〜30分で終わる量)です。
ただ、親が教えると感情的になってしまうことも多々ありますし(子ではなく、もちろん私が。笑)、小3にもなってくると、複雑な問題などは、徐々に完璧に納得させる説明も難しくなってきます。
自ら学習する姿勢、将来へ目的を持って継続する力、遊びも勉強も全力で取り組むこと…いろんな語りかけで伝えてきているつもりですが、生まれてこのかた、行き当たりばったりでここまできている私が母であるわけで...。笑
今回、なにか生活の中にスッと落とし込める有益な話が聞けたらいいな、と楽しみに参加しました。
私なりに、なるほどな、と思った内容をいくつかご紹介します。
子どもは『サボる、ズルする、勉強嫌い』な生きもの
まずおっしゃっていたのが「子供は基本的になまけものですよ」ということ。
まぁそうですよね…。
なまけものが学校の授業を6時間も受けて帰ってきて、ここからさらに塾だの習い事だのに頑張って向かうわけです。それだけで十分すごいことですよね。
「さぁ!今から1時間勉強しよう!」と意気込むのではなく、息をするようにあたりまえに、自然に、勉強を溶け込ませるのが大切だ、というような趣旨のことをおっしゃっていました。
確かにその方が、親も子もストレスなく勉強に入っていけますね。
あと、小学生は、みなさんが思っているよりもずっとずっと小さいですよ、ということも、繰り返しおっしゃっていました。
自分から完璧にできる子はごく稀なので、親のサポートは必須だと。
ついつい妹と比べて「もう大きいのに!」と思いがちな自分を思い返して反省。しっかり心に留めておこうと思いました。
自分の夢を子供に託さない
「私は〇〇大学に行きたかったけど行けなかったから」
「こんな夢があったけど叶わなかったから」
『だから、頑張って!』
というような具体的な過去の夢を、子供に託してはいけないということ。
たしかに子供にとっては負担でしかないですね。
夢を誘導しないようにということは昔から心がけてはいたつもりですが、「お母さんはこうだったよ」という経験を、無意識のうちに足かせにしてしまっていないか、いま一度考えてみようと思いました。
「難しそうだね」という言葉は使わない
問題集やテキストを見て「これ、難しそうだね」という言葉は絶対にかけないこと!とおっしゃっていました。
子供の脳は思い込みやすくできていて
「そうか、これ難しいんだ、じゃあできないかも」
「難しいんだったらやりたくないな」
と思ってしまうとのこと。
私もこれまで励ますつもりで「わーこれ難しそうだね!こんなの解けるなんてすごい!」とか「こりゃ難しいから仕方ないわー!」などと声かけしてしまっていました。
難しそうな問題を見たら「おお、面白そうな問題だね!」「解き甲斐あるねー!」など、プラスの考え方の声かけをしましょうとのことでした。
できそうな問題から丁寧に
例えば問題集でも塾の宿題でも、間違えたところを全部片っ端から解決していこうと思うと、時間的にも気持ち的にも無理。ということをおっしゃっていました。
間違えた中から、まずは解りやすい問題、もう少しで解けそうだった問題から解決していく。
回数を重ねて、それが積み重なっていくと、実力として定着していくとのことでした。
これも、私は難しい問題ほど理解させなくちゃ!と躍起になったり、間違えたところに付箋を貼って、一緒に全部一気に解き直しをしたり、結果的に面倒になってやらなかったり...と、ブレブレな家庭学習だったので、すごく参考になりました。
まずはできるところから、自信をつけさせていこうと、再認識させてもらいました。
とにかく脳内で映像化させる
例えば国語の物語文、ただ読むのではなくて、脳内で映像化する癖をつけることによって、流れや情景など、すべてがわかりやすくなる、という趣旨のことを話されていました。
例えば小学生には難しい色の表現(濃褐色、萌黄色…など)は、すかさず「こんな色だよ」と見せて頭に思い描かせる。
時には感情を込めて音読してあげることで、主人公の心の移り変わりなどをわかりやすく表現する、など。
理科に関しても、映像でも良いのでとにかく本物を見せる(植物、生物、地層、石…などなど)、社会では新聞記事と地図帳をリンクさせる、実際の選挙に一緒に連れていくなど、机上だけの勉強ではなく、実際に触れて体験する、実生活に則した学びということがとても重要だということを再認識させられました。
子供任せにしていた勉強に、小学生のうちはもう少し参加していかないといけないかな、と思わされました。
親が教えすぎると、授業を聞かなくなる
これまでとちょっと逆説的な話になるかもしれませんが、親が教えすぎると、授業を真面目に聞かなくなるということもおっしゃっていました。
学校の授業も塾の授業も
「ちょっとわかんないけど、まあ、帰ってからおかあさんに聞こーっと」
というのが習慣化してしまうと、真剣に授業を聞かなくなるということ。
やはりそのためにも、親子ゲンカするほど一生懸命勉強を教えるのではなく、サポートに徹するのがいいのかな、ということを再認識させられました。
他にもたくさんのお話をパワフルに聞かせていただき、すごく楽しくてためになる講演会でした。
子供のタイプも環境も違うので、聞いたこと全部を実践するのは難しいですが、今回のお話を踏まえた上で、自分なりの解釈で、我が家にあった方法を探していければいいなと思います。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。